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2003年09月06日(土) 19時42分

減農薬に“こだわり”、長坂町のスイートコーン−−ファームグループ /山梨毎日新聞

 ◇ファームグループ、支えあい自立へ
 環境に配慮して化学肥料や化学合成農薬を減らして作る「甲斐のこだわり環境農産物」。昨年5月に県が認証制度をスタートさせ、最近では「こだわり」の証し、テントウ虫の認証マークが付いたホウレンソウやブロッコリーに、県内のみちの駅やスーパーで出合う機会も増えてきた。今、長坂町の三分一湧水近くの直売所に並ぶスイートコーンもその一つ。背景には、県内唯一という生産者組織「ファームグループ」の成功があるようだ。【夫彰子】
 「甲斐のこだわり農産物」は、化学肥料と化学合成農薬を97年度比で3割以上減が認証基準で、野菜や果物21品目で基準を設定している。県果樹食品流通課によると、県内約60人が認証を申請、長坂町のスイートコーンは、白州産ホウレンソウに次ぎ、県内2番目の認証作物だ。
 農家の高齢化や後継者不足に悩む同町は98年、町内5地区で「ファームサービスグループ」を結成。田植えや稲刈り作業の委託を請け負うなど、地域の農家が協力して農業を支え合う組織だ。
 今では7ファームに増え、水田だけでも委託作業面積は延べ約100ヘクタール。アイガモ農法やスーパーでの売り場確保など、ファームごとの独自性も育っているが、計約50人の会員には、週末のみ参加という会社員も。専業農家はわずか16人だ。
 こだわりスイートコーンには、小荒間地区の「新磨ファーム」内で作る「ファーム三分一」の13人が取り組んだ。標高約1000メートルの高地で害虫が発生しにくい地の利を生かしたコーンは、直売所での人気も高い。
 「今後の農業は、補助金の条件も厳しくなる。行政頼みではなく、自分たちで稼ぎ、生きていくことが求められる」と話す町農林業振興課の保坂智之さん。農協などと連携した法人化など、ファームの将来像を見据える保坂さんには、今回のコーンも、農家の自立の一歩と映る。
 来年度施行の国のガイドラインでは、自治体が認めた化学肥料や化学合成農薬の通常使用量(慣行レベル)を5割減らした作物を、「特別栽培農産物」と表示できる。県も99年度から「2010年までの5割減(97年度比)」を目指すが、保坂さんは「国の5割に対応できるような町独自の慣行レベルの設定も考えたい」と、“長坂のこだわり”への意欲をのぞかせる。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030906-00000001-mai-l19