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2003年09月06日(土) 14時58分

オークション中止では消えぬデジタル商品転売問題ZDNet

 米eBayは、Apple Computerのオンライン音楽サービス「iTunes Music Store」で購入した音楽ファイルのオークション中止に踏み切った。

 米国では「ファーストセール・ドクトリン(一次販売の原則)」の下、著作権のある作品の複製を合法的に購入した者には、著作権者の許可なくそれを販売する権利が認められている。しかし、この原則をダウンロードに適用することをめぐっては、長年にわたる論議の的となっていると、あるオンライン著作権の専門家は指摘する。この原則を物理的な商品からデジタル商品に拡大することに対しては、議会で根強い反対があるという。

 弁護士事務所McDermott Will & Emoryの弁護士セス・グリーンステイン氏によると、米特許商標庁が1992年に提出した報告書では、ファーストセール・ドクトリンはデジタル商品には適用されないと結論付けていた。報告書の執筆者はこの中で、同原則は作品の物理的な流通に関するものだが、デジタル商品の移転はその作品の複製を意味することになるため、この原則が明確に適用される対象にはならないと論じている。

 この解釈は、米著作権局が行ったデジタル商品へのファーストセール・ドクトリン適用の可能性に関する分析の中でも改めて強調されている。この研究は、1998年のデジタルミレニアム著作権法(DMCA)の一環として必要になったもの。

 この調査書には次のように記されている。「(ファーストセール・ドクトリンの)適用範囲をデジタルファイルの転送と削除にも拡大すべきだと主張する側は、この行為が基本的には物理的なコピーの移転と同じことであり、違いよりも類似性の方が大きいと論じている。しかし類似性があるのは事実だが、物理世界になぞらえるこの論理には欠陥があり、説得力に欠けるとの結論に達した」

 グリーンステイン氏自身はファーストセール・ドクトリンをデジタル商品に拡大することを求める側の立場にあり、この公式解釈は問題を引き起こすもので、今後さらに明確化を求められるかもしれないと話している。(ZDNet)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030906-00000006-zdn-sci