2003年09月05日(金) 00時00分

住基ネット、ソフトに不具合 市町村間の通信に障害 （東京新聞）

　住民基本台帳ネットワーク（住基ネット）で、市町村に設置されたコンピューターのソフトに一部不具合があったことが四日、明らかになった。所管する総務省の外郭団体「地方自治情報センター」は同日、全市町村に修正ソフトを配布した。

　総務省が同日の住基ネット調査委員会で公表した。八月二十五日の本格稼働後、大阪府枚方市など五団体で他市町村と通信ができなくなる障害が発生していたが、この不具合が原因だった。通信障害が起きた団体ではシステムを再起動して正常に復帰し、業務に大きな支障はなかったという。

　同省によると、多数の端末を接続している市町村が朝、システムを立ち上げた直後に、他の市町村から広域交付などの処理要求があると、相互のコンピューター間の接続に時間がかかることがある。この状態に対処するソフトに不具合があったため、その後の他市町村との通信ができなくなる障害が発生したという。

　また、この日の調査委では、長野県の田中康夫知事が侵入実験をする意向を示していることに「住基ネットの問題点をあげつらうのではなく、セキュリティーを高めるということを明確にすべきだ」などとの意見があった。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20030905/mng_____sei_____003.shtml