2003年09月05日(金) 19時35分

「ナニワ金融道」で人気、元漫画家の青木雄二さん死去（読売新聞）

　金融業の裏を暴いた漫画「ナニワ金融道」が出世作となった元漫画家でエッセイストの青木雄二（あおき・ゆうじ）さんが５日午前２時１２分、肺がんのため亡くなった。５８歳だった。

　告別式は８日午前１１時半から神戸市西区美賀多台９の２の１の平安祭典西神会館で。喪主は妻、若代さん。自宅は公表していない。

　私鉄や町役場、キャバレー勤務などを経て１９７０年、処女作「屋台」が漫画コンクールの佳作に入賞。その後、設立した写植版下会社が倒産し、その経験を生かして、大阪の街の金融会社を描いた「ナニワ金融道」を９０—９７年に漫画雑誌に連載した。

　貸し付け、回収にまつわる欲得と哀歓のリアルさが人気を集め、第１６回講談社漫画賞を受賞、ＳＭＡＰの中居正広さん主演のテレビドラマにもなった。９７年に漫画家をやめ、エッセイストとして活躍。２０００年には、著書を巡って自宅近くに街宣車を乗り付けた右翼らが逮捕された。

　著書に「青木雄二のゼニと世直し」「ナニワ金融道なんでもゼニ儲けや！」など。３月ごろから、せきが続き、肺がんと判明。５月から入退院を続けていた。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030905-00000511-yom-soci