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2003年09月04日(木) 00時00分

古新聞持ち去りに罰金朝日新聞・

地域の集積所 早朝トラック次々積んで・・・

  市民の分別する古新聞が無断で持ち去られるトラブルに頭を悩ませている桜井市は、廃棄物に関する条例案を改正し、持ち去りを禁止する厳しい対策に乗り出した。3日始まった9月定例市議会に条例改正案を提出。古新聞などの資源ごみを無断で持ち去った場合は、3万円以下の罰金を科すことを盛り込んだ。


桜井市、条例改正へ

  桜井市では毎月1回、市内約1500カ所で古紙回収をしている。市環境課によると00年度は859トン、01年度は883トンを回収。だが02年度は530トンと約350トン減った。減少分の中には持ち去られた疑いの強いものもある。1キロ当たり5円が市の収入で、損失は少なくない。

  持ち去りの時間帯は午前7時ごろ。大阪や京都、奈良ナンバーのトラックが現れ、集積所の古新聞を次々と積んで走り去るという。巡回パトロールをしても持ち去りはなくならず、いたちごっこは続く。市民からは「分別のしがいがない」「せっかく協力しているのに……」という苦情が相次いでいた。

  古新聞が持ち去られる背景には、中国での古新聞の需要の急増があるとみられる。経済産業省によると、中国への古紙の輸出は00年度の16%から01年度は40%、02年度は50・8%と増えている。「中国では古紙リサイクルが需要に追いつかず、家電工場や食品工場での梱包(こんぽう)用の原料として日本の古紙が注目されている」と分析する。

  今回改正する「廃棄物の処理及び再利用の促進に関する条例」で、同市は市民の出したごみは「所有権は桜井市に帰属する」と明記した。さらに「市や市の指定する業者以外は資源物を収集したり運搬したりしてはならない」とした。

  長谷川明市長は「大阪ナンバーのトラックに古新聞がどんどん積まれているのを私も見たことがある。市民は市が回収してくれると思っているのに、分別の意欲の減退にもつながりかねない」とし、「今後は無断で持ち出す業者には厳しく対応したい」としている。

(9/4)

http://mytown.asahi.com/nara/news02.asp?kiji=2853