2003年09月03日(水) 19時11分

須賀川祈とう師事件　江藤幸子被告、再び精神鑑定へ−−仙台高裁　／福島（毎日新聞）

　須賀川市で９５年、悪霊払いの「御用」と称して太鼓ばちで全身をたたいて信者６人を死亡させたとして、殺人罪などに問われた、須賀川市小作田、無職、江藤幸子（５６）と同、重機オペレーター、関根満雄（５３）の両被告に対する控訴審第２回公判が２日、仙台高裁で開かれた。松浦繁裁判長は１審で争点になった江藤被告の精神状態について、弁護側の要求を認めて再鑑定を行うことを決めた。鑑定は中谷陽二筑波大教授が担当し１９日から始まる。
　１審の福島地裁は「江藤被告は薬剤を飲むなどして意識的にヒステリー状態に陥っていた」として責任能力を認めた精神鑑定に基づき死刑判決を言い渡した。弁護側は控訴審で、「１審精神鑑定の『意識的にヒステリーに陥っていた』という部分は根拠があいまい。被告に２回しか面会していないなどずさんだ」と批判し、再鑑定を求めていた。
　一方、関根被告は被告人質問で「最初の２人以外は暴行への関与は薄かった」と述べ、弁護側は懲役１８年の１審判決から減刑を求めた。関根被告の控訴審はこの日で結審し１１月１１日に判決が言い渡される。【生野由佳】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030903-00000005-mai-l07