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2003年09月03日(水) 00時00分

住基ネット「必要なし」 自治体2割朝日新聞・

 8月25日から2次稼働が始まった住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)は住基カードが発行され、全国どの自治体でも住民票の写しが取れるようになった一方で、情報漏洩(ろう・えい)を心配する声もあがっている。朝日新聞社が県内90市町村の住基ネットの担当者に行ったアンケートでは、約2割の担当者が「住基ネットは必要ない」と答えている。

 アンケートは、8月29〜9月2日に実施。8月25〜29日の稼働状況について調べた。

 身分証明書に使うことのできる住基カードの発行枚数は計467枚。このうち206枚は首長や自治体職員の発行枚数で、住民が申請したのは261枚。90市町村のうち、嘉島町や新和町など半数を超える56市町村は職員のみの発行か、職員の方が住民よりも発行枚数が多かった。

 総務省が住基ネット2次稼働の利点として掲げているのが住民票の広域交付。交付は全体で127件で、このうち身分証明書として免許証を使ったのは118件で、住基カードの使用は9件だった。県南の町の担当者は「田舎は人の移動が少なく、国がいうほどのメリットはない」。

 不正利用を防ぐため、どこの行政機関が接続したかなどの接続記録を保存するところは54市町村あった。このうち人吉市や東陽村など15市町村は本人からの請求で開示する予定。一方、接続記録を保存しない自治体も4市町村あった。検討中または無回答だったのは32市町村。

 情報漏洩(ろう・えい)の心配もある。県によると住基ネットが庁内LANを通じてインターネットに接続している自治体は10市町村ある。このうち菊水町と八代市は、セキュリティー対策について「不正アクセスを防ぐファイアウオールを設定しているので問題ない」と回答している。

 住基カードの必要性については五木村や熊本市など31市町村が必要、水俣市や山鹿市など16市町村が将来的に必要と回答した。

 「必要」の理由としては、「免許証を持たない方の身分証明になる」「引っ越しの多い人に便利」などの意見があった。

 必要ないと答えた自治体は栖本町や南小国町など19市町村。「セキュリティ対策など不安」「小さな自治体はこれまでの作業で十分。かえって手間がかかるようになった」などと回答している。
(9/3)

http://mytown.asahi.com/kumamoto/news02.asp?kiji=2698