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2003年09月03日(水) 15時06分

<不在通知書>郵便受けから抜き クレジットカードだまし取る 毎日新聞

 郵便受けから抜き取った不在通知書をもとに、偽造した身分証などを使って受取人になりすまし、クレジットカードなどの入った郵便物をだまし取る被害が全国で相次いでいる。顧客サービス優先を掲げる日本郵政公社にとっては、窓口での本人確認の徹底は限界があるという。同公社は、身分証の偽造例を示すなどして対策に全力を挙げている。

 不在通知書は、受取人が不在の際、再配達の希望日を聞いたり、郵便局に出向いて受け取る場合の手続きなどを記した連絡票。これを郵便局の窓口に持参して郵便物をだまし取る手口で、現金書留のほか、貴重品を郵送する「配達記録郵便物」が主に狙われている。郵便局側は本人かどうかを確認するが、その際、偽造した健康保険証などを提示し、用意した認め印を押すという。

 関係者によると、受取人になりすますために偽造されるのは健康保険証が最も多く、02年度に近畿支社管内で発覚しただけで44件あった。このため、同支社は今年3月、管内の郵便局長に対策を通知した。

 通知では、窓口を訪れた人の年格好と保険証の生年月日が不相応なことに気付いた担当者が、「受取人」にさまざまな問いかけをして未然に防いだケースを「事例」として取り上げるとともに、社会保険事務局発行の健康保険被保険者証で偽物を判別するマニュアルを添付している。

 また、不在通知書と委任状があれば代理人でも受け取りが可能なため、マンションの郵便受けから盗んだ不在通知書と偽造委任状をもとに、配達記録郵便物をだまし取る事件も発生。同公社は7月4日付で全13支社・事務所に、不在通知書の安全な差し入れ方法の徹底などを通達した。

 同公社は「サービスの観点から、窓口での確認を徹底しすぎるのも限界がある。不在通知書などを抜き取られないように、マンションなどでは管理人を通じて、各居住者に郵便受けに施錠してもらうよう要請している」と話している。【大平誠】

 配達記録郵便物 小包や書留などと同様、直接手渡しする郵便物。引き受けと配達を記録するため、クレジットカードや商品券など貴重品の郵送に使われるケースが多く、02年度は郵便物総計の0.8%にあたる2億3000万通の利用があった。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030903-00001077-mai-soci