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2003年09月02日(火) 01時37分

故障機材の予備なく中止に NHK「ひるどき日本列島」朝日新聞

 1日のNHK総合テレビの番組「ひるどき日本列島」(午後0時20分〜43分)がほぼ丸ごと放送中止になったトラブルで、故障した生放送の中継用機材の代替装備を、NHKは用意していなかった。「事故は通常、ありえない」と同広報局は説明する。

 全国各地の話題を取りあげる「ひるどき日本列島」は、月曜日から金曜日まで放送され、すべて生中継。今週は木曜日まで群馬県。この日放送されるはずだったのはその第1回、同県太田市からの「ブラジル野菜で“国際交流”」だった。

 午後0時20分に予定通り始まったが、22分19秒、画面が停止した。そのまま22秒間画面は動かず、その後、群馬県とは関係ない風景映像に切り替わった。放送終了予定時刻が近づき、スタジオからの男性アナウンサーの映像に変わり、「長時間にわたって中断しました。まことに申し訳ありませんでした」とおわびした。

 NHKによると、生放送で全国中継をする場合、現場で撮影したカメラから中継車に送られた映像や音声を、衛星伝送装置を使って通信衛星に伝送する。さらに衛星から東京・渋谷のNHK放送センターに電波を送り、そこから首都圏の場合は東京タワー、そのほかの地域は各地のNHK放送局と中継施設を経て、各家庭のテレビに送られる。

 今回は伝送装置が故障し、衛星に向けて電波を送れなくなった。NHK広報局では「衛星を使った生中継はシステムとして完成されており、機器への信頼も高く、事故は通常、あり得ないこと。生中継は日本中で毎日のように行われており、すべての中継先に衛星伝送装置を2台ずつ持っていくのは考えられない。ただし、災害時には現場に衛星伝送装置を複数持っていくので、このような事態にはならない」と説明している。

 「ひるどき日本列島」では98年8月と9月にも、広島県と香川県からの中継が、中継回線のダウンや機器の故障で中断したことがある。今回、番組開始直前に伝送装置をチェックしたときは異常なかったという。

 NHKには放送中から「どうなっているのか」「番組はいつ放送されるのか」といった問い合わせが相次ぎ、夕方までに電話で490件に達した。

 NHKでは収録した内容を6日午後5時半から放送することにしている。(09/02 01:36)

http://www.asahi.com/national/update/0902/006.html