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2003年08月29日(金) 00時57分

<ダイオキシン>大牟田川で330倍 化学工場の排水 福岡毎日新聞

 福岡県大牟田市の大牟田川で00年、高濃度のダイオキシン類が見つかった問題で県は28日、ボーリング調査の結果を発表した。川底の土壌から最大で環境基準(1グラム当たり150ピコグラム以下=ピコは1兆分の1)の約330倍のダイオキシン類を検出。汚染原因は「隣接する三井化学大牟田工場の排出水の可能性が高い」としている。今後、専門家で作る「県大牟田川ダイオキシン対策会議」で汚染土壌撤去など対応策を検討する。

 調査は昨年8月から、同川の6地点と同工場内の1地点で実施。その結果、同工場の旧排水口の下流地点で4万9000ピコグラムを検出した。川底や海底から検出されたダイオキシン類としては極めて高濃度で、環境省の01年度調査で全国最悪だった静岡県富士市田子の浦の90倍。同じ土壌からは最高で暫定環境基準の21倍のポリ塩化ビフェニル(PCB)も検出された。また、旧排水口下流の他の2地点で1万ピコグラムを超えるダイオキシン類を検出した。

 ダイオキシン類にはさまざまな種類があるが(1)3地点で検出された各種ダイオキシンの構成比が似ている(2)製造過程でダイオキシン類が発生する化学物質を作っている工場は他にない——ことなどから、同工場が75年まで使っていた旧排水口からの排水が汚染源である可能性が高いと判断した。三井化学側も「当社が汚染源である可能性は極めて高い」と認めており、対策工事の費用負担などについて県と協議する。

 00年6月の調査では、底を覆うコンクリートの継ぎ目から39万ピコグラムのダイオキシン類を含んだ油玉が見つかった。県はセメントなどで継ぎ目をふさぐ緊急補修を実施した。その後、川の水から環境基準を若干上回るダイオキシン類が見つかっているが、濃度は大幅に低下しており、県は「有明海などの水産物に影響はない」と話している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030829-00000152-mai-soci