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2003年08月29日(金) 22時21分

「ヤミ金融の帝王」梶山容疑者を再逮捕読売新聞

 指定暴力団山口組系ヤミ金融グループの出資法違反事件で、警視庁と広島県警などの合同捜査本部は29日、同グループの最高責任者で、「ヤミ金融の帝王」と呼ばれていた元暴力団幹部・梶山進容疑者(53)を同法違反(高金利)容疑で再逮捕した。

 梶山容疑者は、容疑に関する供述を拒んでいるが、警視庁では、グループの違法な貸し付けのほとんどが、梶山容疑者の指示によるものだったとみて、全容解明を進める。

 調べによると、梶山容疑者は、グループ傘下の「TOグループ」を統括していた元暴力団組員・松崎敏和被告(34)(出資法違反で起訴)らと共謀し、一昨年10月から昨年11月までの61回にわたり、札幌市の主婦(47)ら2人に計41万円を貸し付け、法定利息の38—556倍に当たる違法な利息計約185万円を取り立てた疑い。

 梶山容疑者は数年前から、山口組2次団体「五菱(ごりょう)会」系の暴力団員らにヤミ金融の店舗を次々に作らせ、10—20業者ごとに「TO」「FC」などと名付け、グループ化していた。各グループから梶山容疑者へは数百億円の金が流れ、その大半が五菱会に上納されていたと見られる。

 梶山容疑者は、各店の営業を松崎被告らグループの責任者に任せ、従業員の前に姿を見せることはなかった。警視庁がこれまでに事情聴取した500人以上のグループ関係者のほとんどが梶山容疑者について、「名前は知っているが、顔は見たことがない」などと話したという。

 梶山容疑者は容疑について、「言いたくありません」と供述を拒否。グループのヤミ金融から押収された資料などを突きつけられても、「何のことですか」などと答えているという。

 警視庁では、梶山容疑者が、松崎被告ら各グループ責任者を通じて、末端の店舗に指示を浸透させていたとみているが、松崎被告も固く口を閉ざしたままだ。

 これまでに警視庁は、松崎被告の都内のマンションで現金810万円を発見するなど、梶山容疑者らの関係先から約4000万円の現金を押収した。しかし、松崎被告が統括していた「TOグループ」は100億円近い収益をあげていたとみられており、資金の行方の解明に全力を挙げている。

 再逮捕に先立ち、東京地検は29日、梶山容疑者を別の出資法違反の罪で東京地裁に起訴した。

 起訴状などによると、梶山容疑者は松崎被告らと共謀し、昨年4月から12月にかけ、49回にわたり、札幌市内の主婦(47)ら6人に計52万6000円を貸し付け、法定利息の27倍から370倍に当たる計約122万円の違法利息を取り立てた。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030829-00000214-yom-soci