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2003年08月28日(木) 07時05分

10年ぶり不作濃厚 水稲出穂 青森・山形で6日遅れ河北新報

 東北農政局は27日、本年産水稲の作柄概況(8月15日現在)を発表した。青森、岩手、宮城の3県が「著しい不良」、福島が「不良」、山形が「やや不良」、秋田が「平年並み」。戦後最悪の凶作となった1993年以来10年ぶりの不作が濃厚となった。自主流通米市場では一部のブランド米価格が高騰するなど、コメ不足を想定した動きも見られる。農水省は同日、流通関係者で構成する「米の安定供給連絡会議」を設置して対応を協議した。

 東北農政局によると、青森、岩手、宮城、福島の4県では6月下旬以降、低温と日照不足が響き、障害不稔(ふねん)の発生などで作柄の低下が見込まれる。
 各県とも水稲の生育は遅れている。出穂最盛期は平年に比べ、宮城で9日遅れとなったのをはじめ、青森、山形で6日、岩手で5日、秋田でも3日の遅れが出た。登熟も青森、岩手、宮城が「不良」、残る3県が「やや不良」だった。

 東北農政局は今後の作柄について「ひとめぼれなど耐冷性品種の作付けが広がっているため、93年ほど凶作にはならない。ただ大平洋側は稲の花粉が形成される7月中・下旬と、8月中旬の出穂開花期に低温、日照不足となったため、今後も大幅な作柄の改善は見込みにくい」としている。

 農水省は、本年産水稲が最終的に93年と同水準の作柄になったとしても、「年間需要を大きく上回る政府の国産備蓄米140万トンがあり、安定供給に支障はない」(食糧部計画課)としている。
 安定供給対策会議では、買い占めや便乗値上げを防ぐため、国民に不安を与えない対応を目指すことを確認した。


◎不稔の割合19—50%台 仙台市が緊急調査

 長引く天候不順で水稲の作柄の悪化が懸念される中、仙台市は27日、稲穂にコメ粒が形成されない「不稔(ふねん)障害」の発生状況に関する緊急調査を、同市内の水田5カ所で行った。その結果、最も深刻な水田では50%以上に不稔の発生がみられ、不稔障害がじわじわと広がりつつあることが確認された。

 市農政部によると、最も不稔割合が高かったのは青葉区上愛子の水田で50.5%。次いで若林区長喜城が33.4%と高く、宮城野区蒲生28.4%、同区岩切25.2%、泉区福岡19.5%の順だった。
 仙台市内では平年作の年でも5%程度の稲に不稔障害が発生するが、今回の調査結果は最も不稔割合が低かった水田でも約20%に上っており、出穂期を迎えた8月上旬ごろの低温や日照不足が特に影響しているとみられる。

 市農政部は「稲は現在登熟途中の段階にあり、まだ子房の肥大が確認されていないもみが、今後天候が回復するなどすれば肥大する可能性もある」と水田管理の徹底を呼び掛けている。
[河北新報 2003年08月28日](河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030828-00000011-khk-toh