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2003年08月28日(木) 00時00分

相談相次ぐ自動車担保転売に注意東奥日報

 七月以降、県消費生活センターに「自動車を担保にお金を借りたら、(業者に)マイカーを取られてしまった」といった相談が相次いで寄せられている。中には、たった一度の分割返済期限に遅れたばかりに、数百万円相当の車を転売させられてしまった被害も出ており、県文化・スポーツ振興課は「業者側は初めから車を転売することを目的としており、悪質。安易に契約しないで」と注意を呼び掛けている。

 同課によると、相談者の借金の額はおおよそ二十万から三十万円。「即日融資」といった広告を見て連絡すると、店舗以外の場所に呼び出され、「自動車担保契約書」への署名・押印を求められるという。

 契約は、表面上は自動車の売買契約の形を取る。利用者は車の代金として二十万−三十万円を受け取るかわりに、車検証や譲渡証明書など一切を業者に預ける。毎月三回、五千円程度を約二年間払い続ければ車を買い戻すことができる−といった内容だ。契約書の条項には、車はそのまま使用できるが、所有権は事実上、業者側に移ることが明記されている。

 こうした契約は、一度でも約束の時刻までに支払いが行われないと、業者が車を売却してもよいことになっている点がミソ。返済期限の回数を必要以上に多くしたり、返済受付時間を平日の午前九時から午後三時までに限定するなどして、利用者の返済の遅れを狙っているという。

 このため期限に間に合わず、二百万−四百万円相当の車両を転売されてしまったり、高額での買い取りを要求される被害も出ている。相談者は八戸市やむつ市など各地に及んでおり、県は被害拡大に危機感を募らせている。

 同課は「時価数百万円の車を数十万円で取り上げてしまう手法は不当利得に当たり、公序良俗にも違反している疑いが強い。利用者は『転売されることはありません』といった業者の口頭説明をうのみにせず、契約文面を注意して見てほしい。被害に遭ったら県に相談を」と話している。

http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2003/0828/nto0828_9.html