2003年08月27日(水) 10時59分

＜タクシー規制＞沖縄本島の延長申請　運輸審「緊急・異例の措置」（琉球新報）

　国土交通省の運輸審議会は26日、沖縄本島に適用しているタクシーの新規参入や増車を規制する「緊急調整地域」の指定を、2004年8月末まで1年間延長するよう扇千景国交相に答申した。指定は「緊急・異例の措置」だとして、国交省に対し需給バランスの改善や事業者へのより強い指導・監督など、踏み込んだ対応と速やかな改善を促している。国交相は答申を受け、今週末に延長を決定する見通し。
　本島ではタクシーの過当競争による運転手の収入減やサービス低下が問題化し、昨年9月1日から1年間、全国で初めての同地域に指定された。
　だが改善状況が芳しくないことや、モノレール開業で収益環境がさらに悪化していることなどから、規制が延長される方向となっていた。
　本島のタクシー状況について答申は「供給力が需要量に対し著しく過剰で、輸送の安全や旅客の利便確保が困難となる恐れがあり、継続指定はやむをえない」と指摘。そのうえで「需給バランスの回復、安全・労働関係法令の順守や輸送サービス改善のための事業者、運転者の意識向上が図られるよう、これまで以上にタクシー業界・事業者への指導・監督を徹底すること」とした。
　タクシーの利用促進を図る環境整備も要望し、「指定期間がいたずらに長期化することがないよう速やかに見直しを行われたい」と指摘した。
　沖縄総合事務局陸上交通課は「指定が決まれば、県タクシー事業適正化推進懇談会などの場を活用して早急な是正に取り組みたい」と話した。（琉球新報）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030827-00000009-ryu-oki