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2003年08月26日(火) 00時00分

住基ネット2次稼働 「カード」発行は低調朝日新聞・

 住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)の2次稼働の目玉の一つ、住基カードの発行が25日、県内でも始まった。「持っていると引っ越しの手続きが簡素化できる」などとPRされる住基カード。しかし県内11市の初日の発行・申請は100件足らずと低調で、担当者からは「住民のニーズは少ない」との声も漏れる。

 熊本市の市民課ではこの日、300人近くが申請すると予想して専用の窓口を設置したが、訪れる人はまばら。カードを申し込んだ市内の主婦(62)は「住民票などの取得が簡単になると聞いたので、体が不自由になる前に申請した」。

 結局、この日の申請は計58件。合志暢一市民課長は「期待外れの結果。普及には時間がかかるだろう」。

 住基カードは、ICチップが組み込まれ、住基ネットを利用する際、記録された住民票コードで本人確認ができる。カードを使うと、引っ越しの窓口手続きが転入時の1回で済むというのが、2次稼働の目玉だ。

 しかし熊本市を除く県内10市で、この日発行されたカードは申請も含めてわずか38枚。うち17枚は、職員が事前にテストをかねて発行したケースなどで、一般市民への発行は21枚だった。

 市別では本渡12枚。山鹿7枚。荒尾、宇土、人吉4枚。牛深3枚、菊池2枚。八代、玉名1枚。荒尾市は4枚のうち3枚が市長、収入役、市職員だった。

 申請ゼロの水俣市は「PR不足というわけではないが、あてが外れた」。職員2人に発行したという菊池市は「転入転出の手続きが簡素化されるといっても、菊池市に転勤族はあまりいない。今の段階では、カードの需要は少ない」とみる。

 一方、各町村でもカードの申請手続きが行われたが、なかには住民の申請がなく、首長ら3役だけが申し込んだ自治体もあった。役場職員を含め、この日の申請がゼロだったというある村では、「わざわざ作って、落としたときが不安。住民も職員も、カードの必要性は感じていない」。
(8/26)

http://mytown.asahi.com/kumamoto/news02.asp?kiji=2674