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2003年08月26日(火) 00時00分

カード発行、低調/住基ネットが2次稼働朝日新聞・

 住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)が2次稼働した25日、県内の市町村の窓口でも「住基カード」を希望者に発行したが、多いところでも約30枚にとどまり、低調なスタートとなった。大きな接続トラブルなどはなかったが、市民団体はこの日に合わせた反対行動で個人情報管理の危険性を訴えた。

 岡山市で25日朝から同午後3時までに、住基カードの即日交付を受けたのは29人。申請のみは9人で、いずれも低調。同市市民課の胡本雅男・ネットワーク担当主幹は「独自機能を付加していないので、予想した程度だった。身分証代わりに申請する人が多いのではないか」と話す。

 ネットワーク上のトラブルは無く、岡山市外に住む6人(同午後3時現在)が、住民票の広域交付を受けた。

 カードを受け取った教員福島宏孝さん(51)は「今後、少しは便利になるかと思い申請した。プライバシーの面で心配な部分もある。市には、セキュリティーを厳重に運用してほしい」と注文をつけた。

 新見市では、住基カード取得者へのインターネットでの健康診断結果の閲覧や公共施設の予約などの積極的な独自サービスを打ち出していたが、カード交付は4人にとどまった。市民課は「平日で働いている人が取りに来られないのと、広報不足もあったかもしれない。利用者の増加には今後のサービス拡大が必要だが、市単独では予算が厳しい」と困惑した様子。

 玉野市でも交付は7人だけで、担当者は「列ができるほど多く申し込まれると思っていたが、ちょっと拍子抜け」と話した。「カードを人にコピーさせた場合、悪用される心配はないのか」といった問い合わせもあったという。

 倉敷市では21人に渡したが、この中には「市職員の申し込みも含まれる」(市民課)という。

住民団体は中止訴え

 住基ネットに反対する「私を番号で呼ばないで! 反住基ネット岡山」(代表=赤岩明・佐伯町議)のメンバー約10人は夕方から、システム自体の中止を訴えて、JR岡山駅前で街頭演説をした。

 地方議員や学識者が代わる代わるマイクを握り、「市民に役立たない住基カードを申請しないだけでなく、『いらない』の意思表示を」「2次稼働は国による監視社会の第一歩」などと訴え、通行人にビラを手渡した。赤岩代表は「(新見市のような)住基カードの独自サービスは一見、便利なようで、『カードがないと暮らせない社会』に向かう危険をはらむ」と批判した。


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http://mytown.asahi.com/okayama/news02.asp?kiji=3425