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2003年08月26日(火) 00時00分

3市町で独自サービス/住基ネット本格稼働証明書の自動交付機が稼働し、印鑑登録証明書の発行を受ける市民=松江市役所で朝日新聞・

住民票を自動交付/松江・出雲・津和野 住基カード使い

 住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)が、25日に本格稼働し、県内では松江、出雲、津和野の3市町が条例を設けたうえで住基カードを使った独自サービスを始めた。この日までに県内各市町村で発行または、申し込まれた住基カードは計156枚だった。18町村では1件の申し込みもなかった。カード1枚の発行料は県内55市町村が500円、鹿足郡4町村は千円。

 松江市は今年6月、住基カードを独自サービスに利用する条例を定めた。人口約15万人の同市は約577万円かけて5千枚のカードを準備。1枚500円の手数料で発行する。交付機の導入費は約6950万円で、このうち約5150万円は総務省の外郭団体「地方自治情報センター」から助成を受けた。

 出雲市は、希望する18歳以上の全市民に発行している「市民カード」を住基カードに切り替える。97年1月に運用開始となった市民カードは、市立図書館の図書貸出証や各金融機関の現金自動支払い機カードにも使える多機能型。これまでに約7600枚を発行しているが、日常的にカードを使っているのは約2700人と見込んで、住基カードは3千枚を準備した。
 
 住基カードの独自利用に向けた条例は6月定例市議会で可決。今年度の予算も市民課分で330万円(カード製作費)、IT推進課分で890万円(出雲郵便局への自動交付機設置工事費や市役所に設置する自動交付機のプログラム改良費など)が認められている。
 
 市IT推進課では「情報漏れの心配は絶対ないとは言い切れないが、万全を期して業務に当たりたい。独自サービスの拡大は今後、利用状況を見ながら検討したい」と話している。

 津和野町も、住民票の写しを自動交付する。午後5時以降も発行できるように自動交付機を町民センター玄関わきに設置。センター開館時は午前9時から午後7時まで利用できる。年末年始は休館する。町は、カード500枚を準備した。また、印鑑証明の自動交付も計画している。同町の住民票交付手数料は25日、1通200円から300円に引き上げられた。

窓口閉鎖後も利用

 松江市役所ではこの日午前9時半、証明書の自動交付機の始動式があった。玄関ロビーに設置された自動交付機で、午前7時半から午後7時まで(土日祝日も可能)、住民票や印鑑登録証明書、所得証明書などを取得できる。
 
 松浦正敬市長が「窓口が閉まっていても交付機が利用できる。カードが普及して一層サービスが向上するよう努力したい」とあいさつ。事前に予約し、カードの発行を受けた同市栄町の会社員服部かえさん(36)は「カードが身分証明書になったり、窓口の時間外に利用できたりするので申請した。交付機で簡単に証明書が取れたので良かった。データは外に漏れないようにして欲しい」と話した。

 この日までの申し込みは計40枚で、この日は28枚が発行された。同市情報システム課は「利用者を増やすためにカードにどういったサービスを付加していくかが今後の課題」と話している。

出雲郵便局装置を設置

 出雲市はこの日、同市今市町南本町の出雲郵便局に設置した「市証明書自動交付機」で住民票の写しと印鑑証明書の交付を始めた。自動交付機の稼働式には、野津邦男助役や森隆政・日本郵政公社中国支社長らが出席した。利用できるのは平日の午前9時〜午後5時15分と土日曜の午前10時〜午後5時。祝日と年末年始は利用できない。10月1日からは市役所でも住基カードを使ったサービスを始める。

 同郵便局では、住基カードの交付第1号となった同市稲岡町の元教員柳楽隆文さん(72)が、住民票の写しを受け取り、「操作は簡単。顔写真入りで身分証明書としても便利です。できれば松江市のように所得・課税証明書の発行サービスもほしい」と話していた。
 
 住基カードは、本人を証明するものに顔写真を添えて市役所窓口で申し込むと、約1週間で発行される。この日は午後5時までに21人が申し込んだ。柳楽さんには、交付第1号を記念して即日交付された。

(8/26)

http://mytown.asahi.com/shimane/news01.asp?kiji=3180