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2003年08月26日(火) 00時00分

住基ネット本格稼働「利点?」反応いま一つサービスが始まった住基カードの交付を受けに市役所を訪れた利用者=鳥取市役所で朝日新聞・

カード交付、5市町で31件

 住民基本ネットワーク(住基ネット)が本格稼働を始めた25日、県内各市町村でも集積回路(IC)付き「住基カード」の交付や申請の受け付けが始まった。県内のカード即日交付は4市1町で計31件にとどまった。県内で、カードに独自の行政サービスを盛り込んだのは日南町だけだった。個人情報の漏洩(ろうえい)などの不安に加え、「利点が感じられない」など、県民の反応はいま一つだ。

 住基カードがこの日、実際に発行されたのは県内4市と日南町。ほかの町村では、各役場に申請した後、カード発行を委託している総務省の外郭団体「地方自治情報センター」から郵送で送られるため10日から2週間かかるという。

 この日交付されたカードは鳥取市で6件、倉吉市6件、米子市8件、境港6件、日南町5件。

 鳥取市役所での交付第1号となったのは、同市二階町2丁目、自営業桶谷博明さん(72)。「今すぐには必要は無いが、年ですので、運転免許証の返却も考えています。その後の身分証明書として使いたいので申請しました」と話した。

 しかし、別の用事で市役所を訪れた市民からは、「利点が分からない」「必要ない」といった声も聞かれた。

 米子市では免許証など身分証明する書類のない高齢者や女性も目立ったという。

 カードに独自の行政サービスを盛り込むことについて、4市とも見送る形となった。米子市は淀江町との合併協議を続けていることもあって、先送りした。市民課では「病院などでの利用は相手先との話し合いが必要だし、費用対効果の面も考えなければ」としている。

 境港市も「独自の利用策は、庁内に打診したが、経費もかかるため見送った」と説明している。

 これに対し日南町は県内で唯一、独自の行政サービスが受けられる機能を住基カードに盛り込んだ。同町では、3年前の鳥取県西部地震で手間取った町民の安否確認をスムーズにできるように検討。公共施設や希望する町民宅200カ所以上に端末を置いて光ファイバーで結ぶ「タウンズ・ネット整備事業」を利用し、災害時に避難した町民が端末にカードを差し込むと所在確認できる。端末の設置などはこれからで、11月から試験運用を始め、本格的なスタートは来春の予定という。

(8/26)

http://mytown.asahi.com/tottori/news01.asp?kiji=3356