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2003年08月26日(火) 00時00分

住基ネット本格運用、県内滑り出し低調住基ネットの申請受け付けが始まり、窓口で手続きする市民朝日新聞・

 閑古鳥の自治体も

 秋田市、カード申請32人


 住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)が25日、2次稼働して本格運用が始まった。県内最大の約32万人を抱える秋田市は無反応に近かった稼働前の心配をよそにカード申請者が訪れたが、申請者も現れない自治体も目立った。県内は軒並み低調な滑り出しで、システムなどの大きな混乱はなかった。

 「意外に多いな」。秋田市の担当者はそう声をもらした。

 同市は事前にPRしてきたが、稼働前に寄せられた問い合わせは1件だけ。準備したカードも人口の1%に当たる3千枚だった。だが初日、カード申請に訪れた人は32人。住民票の写しの広域交付を申請した人も2人いたという。

 窓口に訪れた市民の反応は様々だ。寺門勝治さん(62)、二紀子さん(63)夫妻は「カード1枚で住民票をどこでも取ることができて便利。(セキュリティーも)自分でしっかり管理すれば大丈夫」と話した。「メリットが分からないけど、持っていると便利そう」(70歳女性)という人や、「運転免許証を持っておらず、銀行手続きなどで本人確認する時も便利になる」(74歳男性)とカードを待ち望んでいた人もいた。

 一方、閑古鳥の鳴いた自治体も相次いだ。

 藤里町の担当者は「住民からの問い合わせも窓口に来る人もいなかった。1件でも例ができて、早く確実に受付できるようにしたい」とし、昭和町の担当者も「どうせやらなければいけないものなので、1人でも2人でも経験して慣れてしまいたい」と漏らした。平鹿町はカード申請が1件あったが、「電話での問い合わせなどはなかった。もうちょっと来ると思ったが」と初日を振り返った。

 さらに、湯沢市の担当者は「広域交付のやりとりはあったが、(他の自治体の)職員が練習している雰囲気があった」と説明した。テストを何度もできなかったため、練習を兼ねて作業を確認する自治体も目立ったようだ。

 「操作は思ったほど難しくなかった。『本格稼働』は明日からかも」と本音をのぞかせた。

 県内では大きな混乱はみられなかったが、本荘市において、秋田市の住基カードを用いた関係業者による練習操作で読み取りがうまくいかなかったことが発覚。本荘市の担当者は「詳しい原因はわからない。市民に迷惑がかからないよう早急に修正したい」とする。

 住基カードに否定的な意見も少なくない。

 秋田市内の主婦(57)は「プライバシーが管理されていくようで嫌。本当は窓口で対応してもらった方が安心だし、それが本来の住民サービスだと思う」。別の主婦(30)も「盗難に遭った場合を考えると、個人情報が詰まったカードを持つことは不安だ」と話した。(8/26)

http://mytown.asahi.com/akita/news01.asp?kiji=4945