2003年08月26日(火) 21時23分

住基ネット本格稼働　初日のカード申請わずか　市民らの関心は今一つ　／岡山（毎日新聞）

　住民基本台帳ネットワークシステム（住基ネット）が２５日、県内の市町村でも本格稼働した。新見市と井原市が、住基カードと端末機による住民票の写しや印鑑証明の自動交付ができるなどの独自サービスも開始したが、市民らの関心は今一つで、カード交付を求めた市民は各市町村ともわずかだった。システムのトラブルも発生しなかった。　【駒崎秀樹】
◇新見、井原市独自サービス
　電子投票や下水道を活用した光ファイバー通信実験など市を挙げて「電子自治体」を推進している新見市は、住民票写しなどの自動交付に加えて、インターネットで市民体育館やテニスコートなどを予約したり、市で行った総合検診結果を確認できるサービス（希望者のみ）を独自に追加した。この日カード交付をを申請した市民は５人だったが、うち４人が追加サービスを希望した。市ＩＴ推進室の竹本和民・ＩＴ推進係長は「市民にとって直接のメリットは見えにくいかもしれないが、独自サービスの利点などが浸透すればカード利用者は増えると思う。今年度中に２０００枚は発行したい」と期待を込めた。
　同市と同様に住民票写し自動交付サービスを開始した井原市も初日のカード交付の申請は２人、岡山市４９人、倉敷市２１人、津山市９人など。「新見や井原のように付加価値があれば利用するかもしれないが、住民票や印鑑証明は役所に行けばよく、本人確認も免許証があるので、カードを入手しようと思わない」（笠岡市内の６０歳主婦）といった声も聞かれ、普及には時間がかかりそうだ。（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030826-00000001-mai-l33