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2003年08月23日(土) 00時00分

「今なら無料…」で高額代金、悪徳商法の実態出会い系、改築、エステで被害急増ZAKZAK

 「今なら無料です」と勧誘し、相場より高額な代金を請求する「無料商法」の被害が拡大している。建築業者が無料の耐震診断を口実に次々と補強工事を重ね、代金が1000万円に達したり、ネット上の出会い系サイトでは利用料数万円を請求され、拒否すると「自宅に押しかけるぞ!」と脅す…。いずれも悪質な手口ばかりで、タダより高いものはなく、甘い言葉には必ずウラがあることをお忘れなく。

 消費者の相談窓口「国民生活センター」の調べだと、昨年度に同センターや全国の相談窓口に寄せられた「無料商法」の相談件数は約2万1600件。前年比1.7倍と被害は増加の一途だ。

 ワースト1は、電話などオンライン関連サービスの3458件。

 センター側は「多くが出会い系サイトや2ショットダイヤル。『無料期間サービス』といった文句に誘われ、知らないうちに課金されている場合が多い」と話す。

 ある出会い系サイトはポイント制で、「100ポイントまで無料」なる触れ込みだが、受信だけでポイントはあっさり枯渇するシステム。

 女性に返信すればポイントが加算され、その後に料金が請求される。なかには、カード払いで延々と利用料が引き落とされるアリ地獄のようなサイトもあるという。

 「登録した4日後に登録料3万円、拒否すると事務手数料5万円が請求された。一切、課金の告知がなかった」

 「『法的手続きを取る。自宅や会社に押しかける』と脅された」

 ネット上にある被害者の告発掲示板には、悪質出会い系サイトの「被害届」が次々と書き込まれている。

 リフォームや耐震診断を使った手口も「テレビ番組が影響しているのではないか」(同センター)と増加傾向にある。

 建築会社のセールスマンが築数十年を経た一軒家を狙い、突然、「無料の耐震診断です。点検させてください」と訪問する。そして、「補強が必要」と適当な説明を繰り返し、100万円単位の工事を契約させる。

 しかも、「工事の途中で『ここも補強が必要』と雪だるま式に補強個所が増えていく“次々販売”で、ひどいものでは工事費が1000万円を超えた例もある。相談の平均契約額は216万円と高額。高齢者が狙われる傾向にある」(同)。

 夏休みで、開放的な気分になった若者が行き交う繁華街でも「無料商法」が横行する。

 「特にひどいのは美容エステ」とは、繁華街の「キャッチ」に詳しい関係者の話である。

 「『無料体験』『5分でいいから』と、ちょっとズレた感じの女の子を事務所に連れ込むのです。連れて行くだけで彼らには報酬が支払われるから、少々強引になってでも勧誘する」

 続けて、「一度事務所に入ると、まず契約するまでは出れない。契約を拒んでも、担当者が次々と入れ替わり、また同じ商品の説明を延々と繰り返す。そのうち女の子も根負けし、数十万円の契約にサインする」。

 前出の国民生活センター担当者は「『無料』と言われ、その通りのものはほとんどない。きっかけを無料すれば、取り付きやすい。それから派生するのが悪質商法。最近、ネットが普及したことや不況も増加の要因でしょう」と話している。

 長引く不況、オイシイ話で得するはずがないのは当然か。

ZAKZAK 2003/08/23

http://www.zakzak.co.jp/top/t-2003_08/1t2003082306.html