2003年08月22日(金) 09時11分

ファイル交換件数減少、RIAAの個人追及が奏功？（ZDNet）

　NPD Groupが8月21日発表した報告書によると、全米レコード協会（RIAA）が個人のファイル交換ユーザーを追及する構えを見せた直後の5月から、オンラインのファイル交換件数が減少を始めた。音楽をダウンロードしている世帯数は4月の1450万世帯から、5月には1270万世帯、6月には1040万世帯に減少している。

　4月には、RIAAの個人追及に向けた足固めとなる判決が2件、連邦地裁で示された。Verizon Communicationsが大量のファイル交換を行った疑いのある加入者の身元開示を命じられたのに続き、GroksterとMorpheusの提供企業は著作権侵害の責任を問われないとする判断が示され、レコード会社が個人を追及することを容認したも同然の形となった。

　5月にファイル交換件数が減少したことと、RIAAの法廷闘争とを直接関連付けることはできないが、この間には偶然とは言い切れない相関関係があるようだとNPDは指摘する。

　NPD副社長のラス・クラプニック氏は談話の中で「ファイル交換の減少はRIAAの法廷闘争が唯一の原因だと断言することはできないが、単なる季節的な減少にすぎないとは言い切れないようだ。オフラインの小売り状況に比べて、ファイル交換の方が減少幅が大きくなっている」と述べている。（ZDNet）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030822-00000014-zdn-sci