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山口組系暴力団五菱（ごりょう）会系による出資法違反事件で、元暴力団幹部梶山進容疑者（５３）が「会長」として統括するヤミ金融組織の幹部に、少なくとも２人の五菱会系暴力団幹部が就いていたことが警視庁などの合同捜査本部の調べでわかった。捜査本部は、五菱会とヤミ金融組織の密接な関係を示す事実とみて調べている。
調べでは、ヤミ金融組織は最盛期に約１千店舗あったとされ、末端の１０〜３０店舗ごとに「センター」と呼ばれる組織が束ね、複数のセンターを「社長」が統括。それを「会長」の梶山容疑者がまとめていた。
このうち「ＦＣ」グループのセンター責任者上良泰介被告（３０）＝出資法違反や犯人蔵匿の罪で起訴＝は、五菱会傘下で山口組系３次団体の陣内組でナンバー３の本部長だった。同被告は調べに、傘下の店舗から収益を受け取ったことは認めたが、組からの指示や金の上納については話していないという。梶山容疑者は昨年１０月まで陣内組の副組長をしていた。
また、別の「社長」は陣内組とは異なる山口組系３次団体の組長とされる。登記簿によると、昨年４月から、東京都新宿区にある健康食品販売などの株式会社で代表取締役も務めている。同社は梶山容疑者が９６年に設立したとされ、昨年４月まで代表取締役だった。
さらに、多重債務者のデータを売っていたという複数の名簿業者らの供述によると、末端店舗のうち約３割は、五菱会系組員が「社長」やセンター責任者をしていたとみられている。(08/20 05:59)