2003年08月19日(火) 03時08分

ボーダフォンの日本テレコム株、リップルウッドに（読売新聞）

　英携帯電話大手のボーダフォンが、傘下で固定電話事業を行う日本テレコム株を、米投資会社のリップルウッド・ホールディングスに約２６００億円で売却する方針を固めたことが１８日、明らかとなった。２１日にも正式発表する。

　リップルウッドは、東京三菱銀行や三井住友銀行、米シティグループなど国内外の金融機関から約２０００億円を調達して買収ファンドを設立し、日本テレコムの持ち株会社「日本テレコムホールディングス」（ボーダフォンが全発行株式の６６・７％を保有）が持つ日本テレコム全株式を取得する。ボーダフォンもファンドに資金拠出して関係を継続する方向だ。

　ボーダフォンには、グループから日本テレコムを切り離し、携帯電話事業のＪ—フォンに経営資源を集中する狙いがある。

　一方、リップルウッドは日本テレコムの経営効率化を進め、光ファイバーなどブロードバンド（高速大容量通信）を活用した法人向けデータ通信事業などを強化する。社長など現経営陣は留任させた上で、複数の役員を派遣する方針だ。

　ボーダフォンは昨年春、企業向けデータ通信などを展開する通信会社パワードコムを傘下に持つ東京電力へ日本テレコム株を売却する交渉を行ったが、１５００億円程度の金額を提示した東電側と折り合わず破談となった。今年２月ごろから、リップルウッドとの交渉を進めていたが、リップルウッド側の資金調達が難航したことなどから、売却合意が遅れていた。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030819-00000201-yom-bus_all