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2003年08月16日(土) 15時27分

防犯カメラ効果にかげり?歌舞伎町の犯罪再び増加読売新聞

 防犯カメラが設置されて以降、路上犯罪が減少していた東京・歌舞伎町で、ひったくりなど路上犯罪を含めた犯罪件数が今年に入って増加に転じ始めた。警視庁幹部は「防犯カメラも犯罪抑止の決め手にはならないのか」と、抑止効果にかげりが出てきたことに肩を落としている。

 日本一の繁華街、歌舞伎町地区の犯罪抑止対策は練り直しを迫られそうだ。

 防犯カメラは、犯罪抑止や事件発生をいち早く認知することなどを目的に警視庁が昨年2月、歌舞伎町地区に50台設置した。カメラの撮影した映像は、歌舞伎町を管轄する新宿署などに送られ、専従の担当者が24時間体制で確認するシステムになっている。

 設置当初は、歌舞伎町で起きた事件・事故の110番通報が減少したほか、今年2月までの1年間に起きた路上での犯罪の発生件数も571件と前年に比べ85件も減っていた。このため、警視庁は「防犯カメラによる犯罪抑止効果は明らか」として、今年度予算で渋谷・センター街と池袋駅西口の繁華街にも取り付けることを決めた。

 ところが、今年に入り、歌舞伎町地区での犯罪発生件数は次第に増加。1—6月に起きた刑法犯の犯罪認知件数は、1060件で、防犯カメラが設置されていなかった一昨年同期の860件を大きく上回った。

 また、路上犯罪も、250件から292件に増加。このうちひったくりは一昨年の13件から26件に倍増し、街頭での暴行・傷害も25件から31件に増加していた。

 その一方で、映像は今年1—6月の間だけで、捜査のために各警察署などに22件提供され、うち7つの映像が犯人や犯罪特定の決め手になった。

 警視庁は、防犯カメラの設置と犯罪発生状況について、さらに詳しく調査を進めるが、「検挙という点では、一定の成果を出していることは間違いない」としながらも、「今後は防犯カメラだけでなく多角的な防犯対策を検討しなければならない」としている。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030816-00000004-yom-soci