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2003年08月16日(土) 03時22分

<情報公開>福岡市教委、全面黒塗り大幅減らす 判断あいまい毎日新聞

 福岡市教委は、大半の枚数を全面黒塗りで公開した教職員処分に関する文書について、全面黒塗りを大幅に減らして再公開した。文書の公開を請求した大阪市のNPO「子どものための民間教育委員会」が見直しを求めていた。しかし、前回公開していたのに非公開になった部分もあり、公開の判断規準のあいまいさが浮き彫りになった。専門家からは「情報公開に対する認識不足だ」との批判が上がっている。

 市教委は今年4月、処分を審議する「職員分限懲戒審議会」の会議録や当事者の事情聴取の記録など、984枚のうち約7割の716枚を全面黒塗りにした。NPO側から「公開する範囲をきちんと吟味していないのではないか」と抗議を受け、公開し直すことにした。

 その結果、全体の公開枚数が174枚増えて1158枚になり、全面黒塗りは1割の約110枚に激減。前回非公開だった審議会の日時や場所、事実関係などは公開された。一方で、わいせつ行為により懲戒免職処分になったケースでは、前回公開したわいせつ行為の内容を、今回は黒塗りにするなど“後退”した部分もあった。

 公開から非公開に転じたことについて、市教委は「前回は軽率に公開してしまったが、被害者が公開してほしくない内容だと考えて非公開にした。被害者に直接聞いたわけではなく、さじ加減と言われたらそれまでだ」と釈明した。

 NPOの良井靖昌代表委員は「再公開で公開部分が増えるのは分かるが、非公開は納得できない。判断の規準があいまいで根拠がよく分からない。一定の基準が必要ではないか」と話している。

 堀部政男・中央大教授(情報法)の話 福岡市は地方自治や住民参加を進めるうえで情報公開が重要だという認識に欠けているのではないか。これほど判断基準が揺れると、恣意的に対応している印象を与え、市民に不信感を植え付ける恐れがある。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030816-00000121-mai-soci