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2003年08月15日(金) 00時00分

ウィンドウズ被害最悪 国レベルでウイルス阻止 中日新聞

 マイクロソフトの基本ソフト(OS)ウィンドウズXPなどの欠陥を狙うコンピューターウイルス「Blaster(ブラスター)」の被害拡大を受け、経済産業省は十四日、緊急連絡窓口を十五日に開設し、十六日からウイルス関連の「緊急情報」を同省ホームページで公開すると発表した。ウイルスは十六日以降、マイクロソフトが修正ソフト配布に利用しているサーバーを攻撃するよう設定されており、地球規模で本格的な攻撃が始まるのに備えた措置。

 総務省も、ネット接続サービス業者や業界団体の社団法人テレコムサービス協会に対し、ウイルス駆除方法などを電子メールやホームページなどを通じて個人会員らに周知するよう要請。被害を食い止める取り組みは国レベルに広がってきた。

 マイクロソフトによると、世界の感染パソコンを乗っ取る形で同社の修正ソフト配布用ウェブサイトに大量のデータを送り付ける攻撃は、コンピューターの「二〇〇〇年問題」と同様に、地球上で先に十六日を迎えるオーストラリアなどから始まり、日本、アジア、欧州、米州と地球規模で広がる見込み。大量のデータが一挙に送信されるとインターネットに大規模障害が発生しかねない。

  ブラスター  マイクロソフト社製の基本ソフト(OS)を狙った新種のコンピューターウイルス。ネットに接続され、OS修正ソフトやウイルス対策ソフトが組み込まれていないパソコンは感染の恐れがある。16日以降は、感染したコンピューターがマイクロソフト社のサーバーを一斉攻撃するよう設定されており、被害の拡大が懸念されている。

 ウイルス対策会社シマンテックによると、感染被害に遭ったパソコンは世界で約二十七万四千台。トレンドマイクロに寄せられた国内被害件数も十四日午後七時現在で五百七十五件。経産省への問い合わせも同日午後に二百五十件を突破した。感染被害は「一昨年九月に世界で猛威を振るったウイルス『Nimda(ニムダ)』を上回る史上最悪のペース」(セキュリティ政策室)という。

 同政策室は「利用者が一千万人を突破したブロードバンド(高速大容量)通信の普及が背景にある」と分析。九月に外郭団体の「情報処理振興事業協会(IPA)」に専門家による検討会を設置。ソフトの弱点(欠陥)を分析し、情報を発信する組織を新設する方針。

 総務省はマイクロソフト日本法人に攻撃活動への適切な対処を要請。また、ネット障害の早期検知につながる分析技術強化などを狙い、来年度に関連予算の確保を目指す。

■マイクロソフト日本法人に窓口■

 マイクロソフト(MS)日本法人は十四日、ウィンドウズXP搭載パソコンなどに被害を与える新種ウイルス「Blaster(ブラスター)」の感染が国内で急増していることから、臨時窓口を設置すると発表した。週末の十六、十七日も電話で対応し、ウイルスが同社ホームページ(HP)を攻撃するとされる十六日の不測の事態に備える。

 パソコンメーカーにも一般顧客からの問い合わせが相次ぎ、NECには十四日だけで通常の約四倍の四万件が寄せられた。このため電話が一時つながりにくくなり、同社は十五日から新種ウイルスの駆除に関するファクスサービスを始めることを決めた。

 MS日本法人の問い合わせ先はフリーダイヤル=(0120)690196。NECのファクスサービスの番号は03(3763)4821。


http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20030815/mng_____sya_____000.shtml