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2003年08月15日(金) 00時00分

塾、ネット講座に活路/進む少子化対応朝日新聞・

教室は自宅のパソコン前

 急速に進む少子化を見越して、学習塾各社が自宅のパソコンでインターネットを使って学習する「eラーニング」に力を入れ始めている。ターゲットは小中高生だけでなく、大学生や社会人、海外に住む外国人までと幅広い。従来の「受験勉強」とは違う講座で新しい顧客層を開拓し、「塾」のイメージからの脱却のステップにしようとする狙いだ。

 福岡、山口、佐賀、長崎、大分各県で小学生から高校生向けの学習塾を展開している全教研(福岡市)は、8月からTOEIC・TOEFL対応の英語講座「eZ—EDO」を始めた。

 基礎コースの「会話」を試そうと、パソコンに向かって設問の英文を読んだ途端、女性の優しい声で「トライ・アゲイン(もう一度)」と返ってきた。何度も繰り返し、やっと「ヴェリーグー(よし)!」。次の質問に進める。ゲームをクリアしていく感覚だ。

 TOEIC150点レベルの「基礎コース」から850点を目指す「発展コース」まで9種類。学習塾のない地域でも、月額受講料2千円(社会人は2900円)を支払えば、自宅のパソコンをインターネットにつなぐだけで受講できる。各コース70〜80時間で、1日1時間学習すれば3カ月程度で終えられる仕組みだ。

 中垣量文常務は「従来の学習塾だけではやっていけない時代が来る。大学生や社会人向けの教室を始めることも考えている」という。

 小中学生向けの個別指導塾「JUKUペガサス」を展開する「ペガサスプランニング」(福岡市)は、4月から中国人向けの日本語講座「TO JAPAN」を始めたところ、中国内でも日本語学校が少ない地域からの受講者が相次ぎ、現在は70人が学んでいる。

 音声を送り合う「チャット」の機能を利用し、講師1人に対し、複数の受講生がリアルタイムでヒアリングや会話を学習できる仕組みをつくった。料金は初級が2カ月で110元(日本円で約1500円)。

 今後、日本の大学と提携して、修了者の進学先を確保できるようになれば、受講者はさらに大きく伸びるとみている。

 経済産業省の外郭団体「先進学習基盤協議会」の調査によると、「eラーニング」の市場は05年度には3500億円に達する見通しだ。(8/15)

http://mytown.asahi.com/fukuoka/news01.asp?kiji=5062