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2003年08月14日(木) 00時23分

新型ウイルス「MSブラスト」、お盆明け“要注意”読売新聞

 米国で見つかった新型のコンピューターウイルス「MSブラスト」(別名・ラブサン)の被害が、国内の個人ユーザーや官庁、企業などにも拡大している。経済産業省は、「このままウイルス被害が拡大すれば、16日以降、深刻なネット障害が発生する可能性もある」として、感染予防やウイルス駆除を急ぐよう注意を呼びかけている。

 東京都内の会社員(31)が12日夜、自宅のパソコンでインターネットに接続したところ、画面に「異常発生」の警告が表示され、数十秒後、自然に電源が切れた。自動的に再起動されたが、また、「異常発生」で電源が切れた。MSブラストに感染したためと見られる。

 このウイルスは、パソコンをインターネットに接続すると、マイクロソフト社のウィンドウズ2000、XPなどの基本ソフト(OS)を狙って侵入。プログラムやデータは破壊しないが、大きな負荷がかかるため、動かなくなったり、勝手に強制終了したりする被害が出る。

 同社が先月17日に公表した修正プログラムを、ネットからパソコンに取り込む感染予防策をとっていないパソコンに、被害が拡大しているとみられる。

 警察庁には12日午前2時から24時間で、このウイルスの感染を狙ったとみられるアクセスが約1万件もあった。

 防衛庁では13日までに、東京・市ヶ谷の航空自衛隊情報資料群と空自春日基地(福岡県)の端末が感染。庁内全体のシステムには影響はなかったが、外部との接続を限定し24時間体制で監視していたにもかかわらず一部が感染したため、原因を調査している。

 東京都世田谷区でも12日夕以降、区役所のパソコン約100台が感染し、一部のソフトが使えなくなった。同日夜までに大半は復旧したが、13日に新たに感染が見つかるパソコンもあり、対応に追われた。

 一方、ウイルス対策ソフト大手のシマンテック(東京)によると、13日夕現在で国内57企業から被害の報告があった。同社では、「今はお盆で会社が休みのため、通常よりパソコンを使うケースが少ないが、週明けから被害が拡大する可能性もある」と指摘。休暇明けに社内ネットワークに接続するパソコンを使う場合、電源を入れる前に専門部署に相談すべきだとしている。また、感染した場合はウイルスを駆除するソフトを取り込むなどして修復し、改めて予防策をとる必要があるという。

 経産省の認可法人「情報処理振興事業協会」(東京)には、13日午後7時までに140件の相談が寄せられており、過去最悪の被害をもたらした2001年9月の「ニムダ」以来のペースで広がっているという。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030813-00000114-yom-soci