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2003年08月14日(木) 00時00分

新型ウイルス 16日に一斉攻撃か 東京新聞

 【シリコンバレー13日時事】米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」の欠陥を狙った「ブラスター」などの名称で呼ばれる新種のワーム型コンピューターウイルスは、米東部時間十一日午後に拡散が確認されて一日余りで世界中にまん延、大きな影響をもたらした。

 米メディアによると、メリーランド州の自動車局が業務停止したほか、スウェーデンでも約二万人がインターネットに接続できなくなるなどの影響が出た。

 米ウイルス対策ソフト大手シマンテックが把握しているだけで、これまでに世界で十八万八千台のコンピューターが感染した。

 このウイルスは、電子メールを通じてではなく、ネットワークに接続しているだけで利用者の知らないうちに感染してしまう。シマンテックの調べによると、インターネットに接続してたった二十五分で感染してしまう可能性があるという。感染したパソコンは動作が不安定になったりする。

 マイクロソフトは七月十六日にこの欠陥を公表するとともに同社サイトを通じて修正ソフトの無償配布を開始したが、それをまだ組み込んでいないシステムを通じて感染が広がった。感染活動は十二日にはややペースダウンしたもようだが、変種の登場も予測されており、なお油断できない状況だ。

 一方、感染したコンピューターはウイルスが駆除されない限り、十六日になるとマイクロソフトのサイトへの一斉攻撃を開始する可能性がある。米国土安全保障省では、ウイルスへの感染の危険だけでなく、この一斉攻撃でインターネットの機能が混乱する恐れがあると警告している。

■国内の被害報告半数は企業から

 コンピューターウイルス「ブラスター」の感染は十三日も、国内で拡大。ウイルス対策ソフト大手のトレンドマイクロ(東京)に寄せられた被害件数は同日夜までに、三百八十六件になった。

 同社によると、被害件数の半数は企業からの報告。ウイルスの被害で、業務に影響が出た企業も多いことをうかがわせた。同社は「すべてのパソコンに対策を施すことが重要」と指摘している。

 経済産業省の外郭団体、情報処理振興事業協会(IPA)セキュリティーセンターには、十三日夜までに百二十件以上の被害相談が寄せられた。ほとんどが個人からで、同日に急増した。同センターは「感染した場合でも、インターネットなどの情報をもとに、落ち着いて対処してほしい」と話している。

■世田谷区役所で約100台が感染

 東京都世田谷区の区役所本庁舎に配備されているパソコンが、相次いで新型コンピューターウイルスに感染したことが十三日分かった。

 区によると、感染は十二日午後から十三日にかけてとみられ、約百台が感染。本庁舎の保険、福祉関係の職場で一時、データの打ち込みができなくなった。

 区は専門職員を常駐させてウイルス駆除を行い、業務には大きな支障はなかった。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20030814/mng_____kok_____009.shtml