飲食、不動産に進出図る五菱会事件梶山容疑者（東京新聞）

2003年08月13日(水) 00時00分

　指定暴力団山口組「五菱会」（総本部・静岡市）のヤミ金融事件で、業者グループの総元締だった同会系組元幹部、梶山進容疑者（５３）＝出資法違反容疑で逮捕＝が、飲食業や不動産業からなる企業グループの経営に乗り出していたことが十二日、警視庁や広島、愛知県警などの合同捜査本部の調べで分かった。

　グループはそれぞれ飲食店経営や不動産売買、経営コンサルタント、投資顧問などを手がける企業で構成。企業名には梶山容疑者のイニシャルなどが付けられ、一部の飲食店事業などはすでに軌道に乗り始めていた。

　企業の役員には梶山容疑者のほか、一時期は同会系のヤミ金融グループ「ＴＯ」の「社長」だった同会系元組員、松崎敏和容疑者（３４）＝出資法違反容疑で逮捕＝ら、梶山容疑者の配下で業者を束ねる複数のグループ幹部も名前を連ねていた。

　梶山容疑者らは昨年十月、山口組の三次団体「陣内組」の組長が二次団体「五菱会」の会長に抜てきされたのと同時に、組織の名簿から名前を消した。合同捜査本部は梶山容疑者らがヤミ金融で得た巨額な収益を、表の経済活動に運用して収益拡大を図ろうとした可能性があるとみている。

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