2003年08月13日(水) 14時51分

コープこうべ、出資金８億宙に…組合員２６万人不明で（読売新聞）

　日本最大の生活協同組合「コープこうべ」（神戸市）で、公称１４５万８０００人の組合員のうち、２割近い約２６万人の所在がわからず、こうした組合員の出資金約８億円が宙に浮いていることが１３日、同生協の調査でわかった。

　約４０年前から転居や死亡の修正をしていなかったためで、同生協は今年度末に脱退手続きを取り組合員数を約１２０万人に修正する。返せない出資金は同生協の雑収入に繰り入れる方針。

　出資金は１口１００円（１０口以上）で、脱退時に返却すると定款で定めている。調査は、県が組合員数を正確に把握するよう指導したのがきっかけ。２００１年の総代会で、３期連続（約３年間）で１度も連絡が取れず購入実績もない場合は脱退扱い——などとする規約を盛り込み、調査を始めた。

　全組合員に「出資配当通知書」を郵送。３４万９０００人分があて先不明で返送された。電話確認とテレビＣＭなどで呼びかけを強化したが、昨年３月末時点でこのうちの４万４０００人の所在しか確認できず、さらに購買記録などがあった人を除き、不明者とした。

　同生協では、今年１２月末時点で所在未確認の組合員名を全店舗に掲示し、届け出がなければ来年３月末に脱退扱いにする運びだ。

　同生協広報室では「１人でも多くの意思を確認し、出資金を返したい」と話している。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030813-00000307-yom-soci