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2003年08月10日(日) 00時00分

人工授精で患者取り違え    愛知の病院、妊娠はせず   中日新聞

 愛知県小牧市の小牧市民病院(末永裕之院長)で昨年11月、不妊治療のため同県内の30代の女性に人工授精を行った際、患者の確認を怠り、誤って夫以外の精液を注入する医療ミスがあったことが10日分かった。

 同病院では直後にミスに気付き、体内の精液を洗浄するなどの処置を取ったため、妊娠はしなかったという。小牧市はミスを認め、末永院長が女性に謝罪するとともに、精神的苦痛への賠償で女性と既に合意。賠償金は市議会の承認を経て、9月に支払われる見込み。

 末永院長は10日午前、同病院で記者会見し「初歩的なミスで患者と家族に大きな苦痛を与えた。心からおわびしたい」と述べた。

 同病院によると、女性は人工授精を受けたのに再び診察室に入るよう名前を呼ばれたことを不審に思い、医師らに確認してミスが分かった。治療を受けた診察台はカーテンで仕切られ、患者の顔を医師らが見えないようになっており、医師らはこの女性の前に治療を受ける予定だった別の女性と取り違えていた。

 今回のミスを受け、小牧市は今年2月、取り違えた医師と産婦人科部長の給与の6カ月間10%カットや、末永院長を戒告とするなど計7人の処分を実施。また病院では、治療前に患者本人に名前を名乗らせたり、精液を入れた試験管に名前を書かせたりするなどの再発防止策を導入した。


http://www.chunichi.co.jp/00/detail/20030810/fls_____detail__020.shtml