悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年08月10日(日) 03時25分

虚偽勧誘:掛け金返済求め無認可共済を提訴 兵庫のお年より毎日新聞


 老人ホーム入所を売り物に共済加入を募集しながら実際はホームが確保されておらず、虚偽内容の勧誘で加入させられたとして、兵庫県内のお年寄りら5人が、無認可共済の中間法人「全国養護共済会(全養済)」(本部・東京、早川一男理事長)と同会幹部8人を相手取って、支払い済みの掛け金計約2250万円の返還を求める集団訴訟を、東京地裁に起こしたことが9日、分かった。老後の保障を巡って無認可共済が集団提訴されるのは異例。

 訴状などによると、原告は99〜00年に介護保障などの共済に加入。その後、「神戸市垂水区に03年に作る」などと勧誘され01年、71歳になれば老人ホームに終身入居できるとうたった入居権付き共済に切り替えた。しかし、神戸の計画が白紙になったとして今年1月に掛け金の返還を求めたが、全養済が応じなかったため提訴した。

 また、全養済はパンフレットや加入者の研修などで「山梨県に老人ホームがあり、今後も全国で建設される」などとPRし、勧誘員らにも同様の説明をさせたという。しかし、山梨県内に全養済の施設はあるが、老人福祉法で必要な老人ホームとしての届け出は同県にされていない。

 兵庫県淡路島で独り暮らしをしている原告の女性(80)は「老人ホームに入れるというから安心していた。もうお金もないし、体が動かなくなったら私はどこに行けばいいのか」と話している。

 全養済は85年発足。介護、入院、死亡の保障が受けられる共済を運営し、会員は約9000人。昨年4月、中間法人格を取得したが、共済としての監督官庁はない。

 菱実・全養済副理事長の話 白紙になった神戸のホーム計画は勧誘員が勝手に進めたもので、組織決定はしていない。神戸には別に06年度に建設を予定している。反省すべき点があれば反省するが、裁判では当方の正当性を主張する。【藤田文亮】

[毎日新聞8月10日] ( 2003-08-10-03:25 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030810k0000m040104000c.html