2003年08月10日(日) 00時00分

バグダッドのテロ首謀者 アルカイダ幹部浮上 （東京新聞）

　【カイロ９日秦融】バグダッドのヨルダン大使館を狙った七日の自動車爆弾テロで、米ＣＮＮテレビは九日、米当局の捜査線上にアルカイダ幹部で、ヨルダン人のアブムサブ・ザルカウィ氏が事件の首謀者として浮上していると報じた。

　同幹部は昨年十月にヨルダンの首都アンマンで起きた米大使館員射殺事件の首謀者とされ、ことし二月、パウエル米国務長官が国連安全保障理事会での演説で「バグダッドで活動していた」と指摘、アルカイダとフセイン政権を結ぶ根拠とした経緯がある。

　しかし六月に米紙が「イランに逃亡した」と当局筋の情報を報じたばかり。今回のテロ事件に関与した可能性には疑問も残る。

　ＣＮＮが引用した米資料によるとザルカウィ氏は昨年五月、アフガニスタンから配下の二十数人とイラクに入国。イラク北部に拠点を持つテロ組織アンサール・イスラムと連携した。ヨルダン政府は二年前、テロ画策を理由に同幹部を欠席裁判で死刑宣告している。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20030810/mng_____kok_____003.shtml