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2003年08月10日(日) 00時00分

使ってないのに高額『パケット通信料』請求 東京新聞

 携帯電話でメールやインターネットを利用する際の「パケット通信」の高額な料金を、使った覚えがないのに請求されるケースが増えている。ネットトラブル問題の専門家の間では「システムの死角を突いて不正に作られた『クローン携帯』が原因ではないか」との見方が強まっている。

 J−フォンを利用していた愛知県内の会社員の男性(42)は、別の機種に買い替えた昨年八月、通話でしか利用しなかったにもかかわらず、パケット通信料約二万七千円分を請求された。

 その後も請求が続き、十一月以降は通話する時以外は電源を切っていたというが、十二月分でも約九万四千円の請求がきた。

 十二月分の利用明細書は三百ページを超し、平日でも連日午前中二−三時間、午後は五−七時間もパケット通信をしていたとの記録が残る。

 男性はJ−フォンに苦情を訴えたが、利用記録が残っているとして取り合ってもらえなかった。

 J−フォンは「電話や社内のシステムに問題はなかった。正常な通信に対し正常な課金をした」としている。

 しかし、インターネット通信のトラブル相談をしているNPO(特定非営利活動)法人「日本情報保全協会」(大阪市)の木村耕一郎理事は、こうした身に覚えのないパケット通信は「クローン携帯の仕業である可能性が高い」と指摘する。

 同会によると、クローン携帯は、第三者が利用している携帯電話にパソコンを接続するなどして電話番号とID番号を読みとり、未登録の携帯電話機に情報をコピーして作られるという。

 J−フォンに限らず、身に覚えのないパケット通信料に関する同会への相談は今年五月から目立ち始め、七月末までに二十三件。

 うち十二件ほどが「電源を切った時間帯に使用履歴がある」などの特徴からクローン携帯が原因とみる。

 こうした指摘に対し、J−フォンの技術担当者は「一般の人がクローン携帯を作るのは不可能」と断言する。情報を空の携帯にコピーするには、専用の機械から社内のシステムに接続する必要があり、仮に社内の人間が作ろうとしても、同じ番号を二台に与える「二重登録」はできないシステムになっているという。

 無線専門誌が「NTTドコモの特定の機種でクローン携帯を作った」との体験談を紹介したこともあるが、NTTドコモも「絶対にあり得ない」と完全否定している。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030810/mng_____sya_____012.shtml