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市販の鼻炎薬に広く使われる「塩酸フェニルプロパノールアミン（ＰＰＡ）」について厚生労働省は８日、脳出血の副作用報告が相次いだとして代替成分への切り替えを製薬業界に指示した。この２カ月で４人の報告があり、００年に注意を呼びかけて以降計７人になった。ＰＰＡは鼻炎薬の８割（売り上げ）に配合されているほか、せき止め薬やかぜ薬にも使われている。
厚労省によると６月以降、ＰＰＡを含む鼻炎薬やかぜ薬を飲んだ１０〜２０代女性４人が脳出血などを起こしたことが報告された。また、昨年７月に鼻炎薬を飲んだ１０代女性、０１年までに医師の処方で服用した７０代と２０代の女性が脳出血などを起こしたと報告されている。いずれもその後回復したという。
ＰＰＡは別の成分で代替できることから、厚労省は大衆薬、医療用医薬品とも速やかに切り替えるよう製薬会社に指示した。最近報告された３人は定められた量より多く飲んでいることから、同省は用量・用法を守るよう呼びかけている。
ＰＰＡを使った主要医薬品１７０品目は厚労省ホームページなどで閲覧できる。このうち「ベンザブロック」など６品目が該当する武田薬品工業は同日、製造販売の中止と代替品への切り替えを発表した。(08/08 23:17)