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2003年08月08日(金) 15時14分

<八丈島>ヤフーBB、離島に初めてブロードバンド毎日新聞

 インターネット環境の整備が遅れていた、伊豆諸島・八丈島(東京都八丈町)に来年4月、高速通信が可能なADSL(非対称デジタル加入者線)が導入されることになった。ブロードバンド(高速・大容量)の接続サービス「ヤフーBB」を展開するソフトバンクの孫正義社長が、島民の熱意に動かされた。離島にブロードバンドが導入されるのは初めて。

 八丈島では、インターネットの需要が少ないとしてインフラ整備が遅れており、通常の電話回線やISDN(統合サービスデジタル網)を使って接続するしかなく、画像や音声などデータ容量が大きい送受信では料金が跳ね上がり、学校教育でも本土並みの環境を求める声が強かった。

 NTTグループは定額制ナローバンドの「フレッツISDN」を導入したが、通信速度が64キロbpsと低速のため、島民が望む遠隔医療やIT(情報技術)教育は実現できないまま。島民らは、各方面に要望を続けてきたが、「住民のニーズを見極めたい」(都総務局)、「設備投資に見合うだけの通信料収入が期待できない」(NTT東日本)として、支援は得られずにいた。

 「八丈島にブロードバンドを推進する会」メンバーで同島出身のNTTドコモ社員、浅沼泰英さん(26)は今年6月「ライバル企業の社員としてでなく、島出身の一個人として、ブロードバンド化を実現してほしい」とソフトバンクの孫社長に電子メールで直訴。その後も数回にわたって同社側に訴えた結果、孫社長は今月4日、八丈島を訪問し、島民代表約40人が出席した会合で「NTTが事業化しないと聞いて、なおさら必要性を感じた」と述べ、学校や病院には必要な機材を寄付すると約束した。同社広報室は「離島や山間部などの情報格差解消は当社のポリシーでもあり、島民の方々のニーズと一致した。他の離島への拡大についても社内で議論をしていく」と話している。【奥村隆】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030808-00001074-mai-soci