2003年08月07日(木) 12時15分

＜おれおれ詐欺＞ヤミ金融規制強化で犯行　初公判（毎日新聞）

　息子や孫を装う電話で高齢者に現金を振り込ませる「おれおれ詐欺」を組織的に行ったとして、詐欺罪に問われた東京都中野区、無職、多田祐一郎被告（２１）ら７人は７日、東京地裁（川口宰護裁判官）の初公判で、「間違いありません」などと起訴事実を認めた。

　７人は２１〜３４歳の男で、いずれもヤミ金融の元メンバー。検察側は冒頭陳述で、警察によるヤミ金融の取り締まりが強化されたため、リーダー格の多田被告らが「おれおれ詐欺」のほか、多重債務者にうその融資を持ちかけて利息を先払いさせる「手数料詐欺」に手口を移していったと指摘した。

　起訴状によると、多田被告は４月２１日、他人名義の携帯電話を使って江東区の女性（５９）方に「会社の車で交通事故を起こしてしまった」などとうその電話をかけて立て替えを求めた。現金が振り込まれると「見積もりの計算違いだった」などと言い、さらに金を要求し、計６回の電話で総額３７１万円余を銀行口座に振り込ませた。【清水健二】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030807-00001050-mai-soci