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プロ野球の阪神−巨人戦（甲子園）を大型画面で生中継する有料イベントが２６、２７の両日、埼玉スタジアム２００２（さいたま市緑区）で予定されていることに対し、埼玉県を本拠とする西武球団が難色を示し、阪神球団に中止を求めていることが３日、わかった。阪神球団の野崎勝義社長は「円満な解決に向けて努力するが、可能性としては中止もありうる」と話している。
イベントの主催者は大手旅行会社のＪＴＢ。阪神球団は、有料で映像の使用許可を与えている。
プロ野球界のルールを定める「野球協約」は、他球団の本拠（保護地域）で野球に関する行事を行おうとする球団は、書面で、本拠としている球団に同意を得るよう定めている。関係者の話をまとめると、阪神側はこの手続きを踏んでおらず、イベントのチケット発売日となった１日になって、西武側に電話で了解を求め、拒否された。
阪神側は２日に改めて文書をファクスするとともに、球団幹部が直接西武側を訪れて釈明したが、了解は得られていない。
日本野球機構コミッショナー事務局は「球団が映像使用を認めなければできないイベントであり、協約に抵触する」と判断している。
ＪＴＢはこのイベントで、１人千円の入場料で１日１万人以上の観客を見込んでいた。同じ日に埼玉県所沢市の西武ドームで西武−ダイエー戦が予定されている。西武球団の小野賢二代表は「地域での権利は大事にしなくてはいけない。他人の庭に入ってきて、花を取っていくようなものだ」と話している。
ＪＴＢの担当窓口は「すでにチケットを発売しており、開催する方向で準備している。これ以上のことは、西武と阪神の問題なのでお話しできない」と説明している。
(08/03 21:17)