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2003年08月01日(金) 21時47分

24時間営業:スーパーがコンビニに「挑戦状」 客の争奪戦に毎日新聞


 年間総売上高が約7兆円に達し「小売業の主役」になる勢いのコンビニエンスストアに、スーパーが「挑戦状」をたたきつけている。特に、生鮮品や惣菜を品ぞろえの中心に置く食品スーパーは「顧客ニーズ」を旗印に相次ぎ24時間営業に移行。コンビニが独占してきた深夜客を奪う構えだ。はたして、スーパーは「コンビニ・キラー」になれるのか。デフレ不況が長引く中、限られたパイをめぐって真夏の夜の戦いが続く。【斉藤信宏】

◆コストは?

 24時間営業は、食品スーパーにとって大きな負担にならない。冷蔵設備を常に稼動しているため、店を開けても光熱費に大差がないからだ。深夜や早朝に勤務するパートタイマーには、昼間よりも約3割高い時給1300円程度を支払うことにはなるが、売り上げ増は確実。さらに開店前に人手をかけていた商品の入れ替えやチェックを、早朝の客の少ない時間帯に余裕を持ってできるメリットもある。

 イオンは既に「ジャスコ」など系列スーパー計107店で24時間営業を始め、マルエツも201店中34店が24時間営業。午後9時〜翌午前10時までの売上が全体の3〜4割を占め、営業延長で売上全体が2割増えた。

◆コンビニは冷静

 直営の食品スーパーとしてはダイエー初の24時間営業店「グルメシティ大根店」(神奈川県秦野市)が1日、開店した。県道を隔てた東隣りにサンクス、約100メートル西にセブンイレブンなど500メートル四方に5店のコンビニがひしめく。ダイエーは、レジの回りに飲料や菓子、カップめんなどを集めた「コンビニコーナー」を新設。「ちょっとした買い物なら店内を歩き回らなくてもいいように工夫した」(同広報IR本部)と、コンビニ対策に余念がない。

 一方のコンビニ側は冷静だ。「客層も利用法も違うので、全く脅威とは感じない」(セブンイレブン・ジャパン)との声も。コンビニ最大の収益源は朝、昼、晩に売れる弁当やおにぎり、サンドイッチ。「店を一歩出たら食べられる商品がコンビニの主力。スーパーは、持ち帰って調理するものがほとんど」(同広報部)と自信をみせる。

 ◆争奪戦激化?

 ただ、限られた客を取り合う構図は変わらない。ファミリーマートは「客層が重なる部分は確かにある。店舗によっては影響が出るだろう」とスーパーとの競合を警戒する。

 共存か、全面対決か。「24時間戦争」の勝敗の行方が注目される。

[毎日新聞8月1日] ( 2003-08-01-21:47 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20030802k0000m020122000c.html