2003年08月01日(金) 21時54分

セーフガード：農相が理解求める　失政批判に「反省している」（毎日新聞）

　亀井善之農相は１日の閣議後会見で、同日発動された生鮮・冷蔵牛肉の緊急輸入制限（セーフガード）について、「生産者も構造改革を進めているが、輸入牛肉との競争は厳しい。食糧の安定供給に必要な措置で、中長期的に消費者の利益にもなる」と理解を求めた。生産者の苦境を踏まえた発言だが、外食産業などから相次いでいる「消費者軽視」との批判には応えなかった。

　牛肉の輸入関税は同日、ＢＳＥ（牛海綿状脳症）発生後に落ち込んでいた牛肉消費の回復で輸入が急増していることを受け、３８．５％から５０％に引き上げられた。外食産業は「輸入急増は農水省などがＢＳＥの混乱を招いた失政が原因。ツケを回さないで」と発動回避を求めていた。

　亀井農相は、失政批判に「われわれもいろいろ反省している」と述べたが、反省を踏まえて発動を撤回するのでなく、「反省のうえに消費者の利益になるよう努力する」と強調しただけだった。　

［毎日新聞８月１日］ ( 2003-08-01-21:54 )

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20030802k0000m020128000c.html