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2003年08月01日(金) 00時00分

福岡の「消費者の会」が休会状態生活の知恵を集めた「べんりノート」朝日新聞・

 27年間にわたって福岡市の消費者運動を担ってきた「ふくおか市消費者の会」(約100人)が、2カ月半にわたって休会状態に陥っている。会長の引き受け手がいないことが原因。このままでは活動に幕を閉じることになりかねず、周囲からは「1日も早い活動再開を」との声が上がっている。

 「消費者の会」は76年6月、福岡県の「消費者リーダー養成講座」を受講した柳川芳恵さん(77)=福岡市東区箱崎1丁目=ら12人で設立された。

 「自分たちの身は自分たちで守る」がモットー。牛海綿状脳症(BSE)や偽装表示事件など、「食の安全」に関する問題について学習会を開いたり、スーパーの店頭で価格調査をしたりしてきた。自治体と協力し、添加物の分析をしたこともある。

 「衣類についたコーヒーなどのシミは、レモン片か酢でふくと効果がある」。祖母や母から教えられたり、学習会で得たりした知識を集めて出版した生活情報誌「べんりノート」は4冊を数える。

 だが、79〜85年の6年間を除き、通算21年間、無報酬で会長を務めてきた柳川さんの負担は大きかった。自宅が事務所代わりで、電話料金などの経費も自腹を切ってきた。

 柳川さんは数年前から後継者を探し続けてきたが、なかなか見つからなかった。このため、今年5月15日の総会で「休会するしかない」と提案。会員からは「やむなし」の声が上がった。

 福岡市消費生活センター(中央区)の式町直樹所長は「『消費者の会』は主婦らでつくる草の根的なグループとして貴重な存在。悪質商法やヤミ金融が社会問題になる中、休会は残念だ」と語り、早期の活動再開を望んでいる。

 柳川さんは「偽装表示など、消費者が監視をしなければならない問題はまだ多く、会が社会に果たす役割は大きい。会長として若い人に名乗り出てほしい」と訴えている。(8/1)

http://mytown.asahi.com/fukuoka/news01.asp?kiji=5007