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2003年08月01日(金) 00時00分

下水道に光ファイバー網/新見で実証実験朝日新聞・

 新見市は31日、新見、正田の2地区で、下水道に敷設した光ファイバーを家庭に引き込み、タッチパネル式の端末で各種情報サービスを提供する「夢ネットにいみ」の実証実験を始めた。初日時点で約130世帯がモニターで参加。各家庭では、防災情報をはじめとした市からのお知らせや、時刻表などの生活情報、インターネットのホームページ(HP)の閲覧などができ、利用者間通話が無料のIP電話サービスや水道料金の自動検針も受けられる。

 過疎・高齢化が進む同市には、民間のブロードバンド(高速大容量通信)業者の多くが採算性の面から参入していないため、電子投票の実施などIT化施策に力を入れる同市自ら環境整備に乗り出した。数カ月後をめどに月額3千円程度の本サービスに移行し、パソコンなどによる常時ネット接続サービスも始める。

 延長約30キロの光ファイバー網は、下水道の本管にポンプなどの制御や水位監視用に敷設した幹線と、各家庭の汚水が流れる取り付け管内の支線で構成。現時点の計画では、国土交通省の補助を含む約79億円をかけて下水道整備とともに提供エリアを広げ、2020年度には約5600世帯が接続対象になる見通し。今年度は2地区で200世帯の利用を目指す。

 端末は高齢者にも利用しやすいように、文字入力も含めて画面に触れる方式を採用し、文字も大きめに表示。1台ごとにメールアドレスと、利用者間電話用に5けたの番号を無料配布する。水道料金の自動検針機能によって料金の実績をグラフ表示する。また、機能追加などに伴う維持管理費を安くするため、端末の基本ソフト(OS)にはライセンス料がいらない「リナックス」を採用した。

 モニターとなった住民の一人、同市新見の主婦岡本一代さん(63)は第一印象として「画面に触れるだけの操作は、高齢者にもわかりやすい。山沿いで防災無線が聞き取りにくい地域だが、これで流せば確実に内容がわかりますね」。一方で、「HPを見る時の字が小さいのでもっと大きくしてほしいし、急病時に声を出さなくてもボタンを押すだけで救急車が駆けつける仕組みを作ってほしい」と話していた。

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http://mytown.asahi.com/okayama/news02.asp?kiji=3338