2003年08月01日(金) 00時00分

神栖のヒ素問題／４３倍地区民　国に要望（朝日新聞・）

　神栖町の有機ヒ素汚染問題で、最高で環境基準の４３倍のヒ素が検出された井戸を利用していた住民らでつくる「旧日本軍毒ガス汚染被害者協議会」代表の池田三富郎さんら７人は３１日、東京で環境省の小林正明・環境保健部企画課長らに対策の早期実施などを申し入れた。

　池田さんらは「私たちの地区は、健康被害の出ている井戸に比べて濃度が低く、町も県も環境省も扱いが悪い。私たちの地区は旧軍用地の中にあり、汚染源はこの地区内にあると思う」などと訴えた。

　これに対し小林課長は「検討会で、みなさんの地区も平行して作業することを決めた」と回答。同省環境リスク評価室の三宅智室長は「まず基準の４５０倍の井戸から調べたのは高濃度だったから。濃度が１０〜４０倍でも住民のみなさんの心配はあり、それに応える研究をしたい」と答えた。

　住民からは「風呂や洗面にまだ井戸水を使っている。定期的に検査をしてくれるのか」などの要望も出た。三宅室長は「風呂は問題ないと思うが、飲むのはやめてもらうのが原則。井戸水検査は、簡易水道でなければ原則個人の責任になる」と説明した。

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http://mytown.asahi.com/ibaraki/news02.asp?kiji=6131