悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。
また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。
東京大学分子細胞生物学研究所の内宮博文教授が本紙科学面に投稿した文章について、産経新聞が３１日付朝刊で「東大教授、出典示さず“要約”論文」という趣旨の記事を掲載した。同教授は、この記事は「事実を大幅に逸脱している」とし、３１日、産経新聞社に記事の撤回と紙面での謝罪を求める抗議文を送った。
産経の記事が取り上げたのは、朝日新聞の７月９日付朝刊科学面の「直言」欄に掲載された「遺伝子の多様性が食卓まもる」という投稿。この内容が「米誌ニューズウィークの記事内容の要約といえるほど似通っている」などと指摘、「専門家としての倫理が問われそうだ」と書いている。
内宮教授は抗議文で、投稿はそもそも「論文」ではないとした上で、６月の英語版ニューズウィークの記事は見ているが、「これまでの研究成果や数多くの資料をもとに検証したもの」で、「要約といえるほど似通っている」という指摘は全く事実と異なる、と強く否定している。
内宮教授の投稿は、６月３０日夕、電子メールで朝日新聞に寄せられた。
抗議に対し、産経新聞東京本社広報部は「報道機関として報道した内容がすべてです」とコメントしている。(07/31 21:40)