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2003年07月31日(木) 23時23分

<放射線>X線技師が3カ月間大量被ばく 福岡・県立病院 毎日新聞

 福岡県柳川市の県立柳川病院(今村賢一郎院長)放射線科の放射線技師が、今年1〜3月にかけて国の規準を大幅に上回る放射線に被ばくしていたことが分かった。病院側は2月下旬に大量被ばくを示す報告書を受け取りながら1カ月以上も気づかなかったうえ、被ばくが判明した3月20日以降も宿直勤務時などにX線撮影業務に当たらせるなどしていた。事態を重くみた県は責任者の処分の検討を始めた。

 医療従事者の被ばく量は、医療法施行規則で(1)男性は1年間50ミリシーベルト以下でかつ5年間で100ミリシーベルト以下(2)女性は3カ月間に5ミリシーベルト以下——に抑えるよう求めている。

 被ばく防止のために身に付けていた放射線量計測バッジによると、技師は今年1月に49.6ミリシーベルト▽2月に53.8ミリシーベルト▽3月に13.5ミリシーベルト計約117ミリシーベルトの放射線を浴びていた。医療従事者としては過去10年間で全国でも例がない大量被ばくという。

 鉛の入ったプロテクターを付けないまま、介護が必要なお年寄りの体を支えてX線撮影し、放射線を浴びたためとみられる。白血球減少などの急性放射線障害は出ていないが、今後も3カ月ごとに健康診断を続けて経過観察を続ける。

 計測バッジの検査をしている業者からは、既に2月下旬段階で1月分の被ばく量報告書が届いていたが、科内の連絡ミスで上司は気づかないまま。3月19日に業者からの通報で被ばくが判明した翌日、被ばくの可能性がない職場に配置転換したが、その後も当直勤務時などに計9回、X線撮影に従事させており、完全に撮影業務から切り離したのは7月2日だった。【祝部幹雄】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030801-00000112-mai-soci