2003年07月31日(木) 03時00分

りそな：流出顧客リスト入手、預金残高など詳細に（毎日新聞）

　りそな銀行久米田支店（大阪府岸和田市）の顧客情報が流出した問題で、毎日新聞は流出したとされる顧客リストを入手した。顧客の氏名や年齢、住所に加え、投資信託商品の銘柄や評価額、預金残高などが詳細に記されていた。リストはパソコンのハードディスクに特別のセキュリティー措置も施されずに入力されていたといい、同行の管理体制が問われそうだ。

　府警捜査２課は３０日、顧客情報の入ったパソコンを支店から持ち出したとして元同行行員の田之上康司被告（４０）＝詐欺罪で既に起訴＝を窃盗容疑で再逮捕した。

　さらに、田之上容疑者は入手した顧客情報を消費者金融業者に売却していたことも分かり、「名簿を売るためにパソコンを盗んだ」と供述しているという。

　調べでは、田之上容疑者は５月末、同支店にあった支店長管理のノート型パソコン１台を持ち出した疑い。パソコンに入った顧客３７５人分の情報をフロッピーディスクにコピーし、６月上旬に大阪市内の金融業者に持ち込み、数百万円で売れると考えたが、数万円しか受け取れなかった。

　流出したのは田之上容疑者が担当した投資信託の顧客リストで、顧客からの問い合わせ対応のため同支店が作成。顧客の職種を示す「人格コード」、投資した「ファンド名」とその「評価金額」、「預金月末残高」とその内訳を記している。りそなホールディングス広報部は「捜査中で内容について答えられない」と話している。【麻生幸次郎、鵜塚健】

［毎日新聞７月３１日］ ( 2003-07-31-03:00 )

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030731k0000m040171000c.html