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2003年07月31日(木) 14時46分

専用機値下げも ETC商戦やっと熱 仙台圏河北新報

 ゲートで停止することなく、料金を精算できる自動料金収受システム(ETC)が、高速道に導入されて2年。本年度中に宮城県内をはじめ全国のほぼすべての料金所に専用ゲートが整備されるのを機に、仙台圏のカー用品店などで専用機器の値下げや独自のサービスを打ち出す動きが目立ち始めている。国がETC利用者向けの割引制度を創設するなど利用促進に本腰を入れていることもあり、「今が好機」とETC商戦は熱を帯びつつある。(報道部・小林祐喜)

<国が5000円を助成>
 「機器も大分安くなってきた。これなら買ってもいいかな」。7月中旬、仙台市泉区のカー用品店で、会社員の男性(37)は棚に並ぶETC専用機器を品定めしながら、そう語る。
 ETCは読み取り用の磁気カードを挿入する専用機器を車内に取り付け、専用ゲートでセンサーとやりとりして精算する仕組み。停止せずに料金所を通過できるのが売りだ。高速道の渋滞緩和などを目的に2001年3月に運用が始まり、宮城県内では23カ所の料金所のうち、仙台宮城インターチェンジなど8カ所で導入されている。
 だが機器が3万円前後と高いうえ、利用できる料金所も限られていることから、利用率は5月現在、全国で6.4%、宮城でも3.4%と低迷している。このため国などは来春までに、各料金所に専用ゲートを設置する予定だ。

 利用率を高めようと国は6月、一般、業務用合わせて45万台の枠内で機器購入者に5000円を助成する事業をスタート。今月中旬からは、ETC限定の長距離割引実験も始めた。
 日本道路公団東北支社もチラシ1万枚をサービスエリアなどに配布し、PR活動を強化している。
 こうした中で機器販売に力を入れだしたのが、カー用品店。不況で車関連用品の売り上げが伸び悩む中、「新たな顧客獲得のチャンス」と意気込む。

<商品券の贈呈も>
 仙台圏でイエローハット16店舗を運営するホットマン(本社仙台市)は今月末まで、機器購入者に百貨店などで使える5000円分の商品券を贈呈するキャンペーンを実施中。
 オートバックスセブン(東京)も泉加茂店など宮城県の9店舗で、機器を1万円台に値下げしたほか、購入者が高速道を利用した場合、5000円分の料金をバックするサービスを9月末まで行っている。同社北日本事業部によると、6月の県内の売り上げは昨年同月の8倍増と好調だ。

 あるカー用品店は「ETCの普及が本格化すれば、大きな需要を生む。機器は車への取り付け工事も必要なため、お客さまとの接点が築きやすく、他製品の売り込みも容易になる」と期待する。
 だが、高速道利用者には「東北では渋滞は少ない。ETCがなくてもあまり不便はない」(仙台市青葉区の自営業男性)という声も多く、今は模様眺めを決め込む店も少なくない。
[河北新報 2003年07月31日](河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030731-00000014-khk-toh