2003年07月30日(水) 18時53分

老人高額医療費の償還払い、対象の３割が未申請　／山形（毎日新聞）

　支払い限度額を超えた医療費が本人に返還される「老人高額医療費」の償還払い制度で、制度がスタートした昨年１０月分の県内償還対象者の約３割が６月１日になっても未申請であることが、県保険医協会の調査で分かった。過半数が未申請だった３月の前回調査より改善しているが、未払い金額は依然として１５００万円を超えている。
　償還払いは、自己限度額（一般世帯の場合、月額１万２０００円）を超えた医療費を本人に返還する制度で、超過分の返還を受けるには、市町村の窓口に申請する必要がある。同協会は「いまだに申請者がゼロの自治体もあり、格差が広がっている。制度の周知が必要」と訴えている。
　調査によると、県内の高額医療の対象者は、未確定と回答した白鷹町を除いて１万６８人。このうち、未申請者は未確定の同町を除き２８３８人（２８％）だった。申請者が全くいなかったのは、西川町と金山町。未払い金額は、未確定の６市町を除いても１５３１万１４８４円に上った。
　一方、還付率１００％の立川町を含めて上位５市町村（他は余目、鮭川、最上、山形）は還付率９５％を超えた。また、３８市町村が面倒な申請手続きを初回のみで済むようにしたほか、３６市町村が領収書の添付を不要にするなど手続きの簡素化を進めているという。【太田誠一】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030730-00000003-mai-l06